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今さっき、やっと録画したものを見ました。感想は多々ありますが、放映から一日経っているので一言だけ・・・・・マジありがとう、フ〇テレビ!
えー。で。今回更新の『紅』ですが、当ブログ初の連載です。
内容は、翔→千里→風で、シリアス・ダーク・多少エロ・稀に鬼畜。笑いも癒しも一切なし。
しかも、本編の長男はすっかり良い人になっておりますが、『紅』の風は、5月26日更新の『侵食』よりもヤバく、非情でダークな感じです。おかげで、千里ちゃんは思いっきり病んでます。ってか、もうキャラが違います。
よって、大変申し訳ございませんが、今回の連載はR18に加え、条件を課させて頂きます。すなわち、実年齢・精神年齢がともに18歳以上で、シリアス・ダーク・エロ・鬼畜がオッケーな方、むしろ、バッチコ~イな方、尚且つ、キャラが違っても大丈夫という方のみ、ご自身の責任のもとにご覧くださいませ。
*****
――なぜ、こんな事になってしまったのだろう。
湿った空気がたちこめる薄暗い地下室に、
木霊する自分の熱い吐息。
「・・・もっ・・・やめ・て・・・」
乱暴に弄る男の手に翻弄されながらも、
それでも意識だけは手放すまいと、必死に理性にすがる。
しかし、風の愛撫は激しくなるばかりだ。
その長い指がしなやかに動くたび、、
そのザラリとした舌が悩ましく這うたびに、、
少しずつ、でも確実に、私の中で何かが崩れていく。
自分を見失ってしまいそうな恐怖。
奥からジワリと湧き上がってくる快感。
感じてはいけない。信じてもいけない。
これは悪い夢なんだと、自分に言い聞かせるけれど・・・。
「千里。声、出せよ」
耳元でそう囁かれ、私はきゅっと唇を噛む。
すると、風は可笑しそう笑って、私の首筋に歯を立てた。
「ッ!!」
突然身体を走る、言葉にならない激痛。
風の唇と、噛まれた首筋に紅い血の花が咲く。
ああ、また。
私は堕ちていくんだ────。
紅 vol.1
「あっ・・・んっああ・・」
風の蠢く欲望に貫かれた時には、もう、
私は自分を制御できなくなっていた。
風は、そんな私の太ももを伝う愛液を拭うと、
ホラと、その艶めかしく濡れた指を見せつける。
「嫌がっていたのに、こんなに感じて──淫乱だな、千里は」
声だけは楽しげに、しかし、眉毛一つ動かさずに私を見下ろす風。
あまりにも綺麗で、あまりにも無情なその瞳。
最初の頃は痛みでしかなかったこの行為を、
快楽として私の身体に覚えこませたのは、
他の誰でもない、風だというのに。
「・・・あっ・ああッん・・・!」
風が奥深くを、激しく突き上げるたび、
子宮が悲鳴をあげる。
無機質な部屋にいやらしい水音が響くたび、
思考回路はスパークしそうだった。
「ほら、もっと啼けよ」
責め立てられるスピードが速くなると、
もう何も考えられない。
中を貪られ、胸を揉みしだかれ、
赤く膨れ上がった蕾に触れられると、
もう全てがどうでも良いように思えた。
「・・風ッ・・・風ッッ!!」
堪らずに風を求めて腕を伸ばす。
けど、風はそれには応えることなく、
代わりに冷たい笑みを浮かべるだけ。
「ああんっ、風ッ・・あん・ああぁッ!」
切なくて、もどかしくて。
許せなくて、悲しくて───早く。
ああ、早く────。
『 そろそろ狂い死ぬ? 』
私を覗き込む風の瞳の奥がそう笑った。
その刹那。
「や、あああああっ・・・ぁあッッッ・・・・・!」
大きな波が押し寄せ、私を一気に頂点へと追いやった。
目の前に広がる真っ白な世界。
その世界の白に、私は一瞬にして溶けた。
そうして意識を手放した私が、
次に気がついたのは、
地下の換気窓に静かに朝日が差し込む頃だった。
眩しい光に目を細めながら、あたりを見回すが、
もう、そこに風の姿はない。
私は、冷たい床に身を横たえたまま、
ぼんやりと天井を見つめた。
風との関係を持ったのは、ほんの一週間前のこと。
いつも張り詰めている彼に、いつも何かに追われている彼に、
私に何かできることはないかとたずねたあの晩。
風は、真っ向から「大嫌いだ」と私に告げた。
そして、そう告げながら、無理やり私を抱いた。
初めて経験する激痛の中で、
風にその行動の理由を求めると、
「アンタを見ていると汚したくなる」と楽しそうに笑った。
あの出来事を思い出すと、今でも吐き気を催すが、
その風の笑顔は、本当に綺麗だった。
きっと、あの時。
私は悪魔に魅入られてしまったのだ。
そして、それから毎晩のように、
私は悪魔に侵食されている。
たぶん今夜も。
そして明日も。
もうすっかり泣きはらしたはずなのに、
一筋の涙が頬を伝う。
風に噛まれた首筋がズキリと痛む。
ううん。
痛いのはこの傷だけじゃない。
この心もだ。
<Vol.2へつづく>